TensorART で、Control Net の OpenPose(オープンポーズ)の使い方を説明します。
Control Net(コントロールネット)は、画像生成するときに使う拡張機能で、OpenPose など いくつかのツールがあります。
OpenPose は、特定のポーズや構図を持った人物を簡単に描くためのツールです。
画像や動画内の人間の姿勢や関節位置を検出して、骨組み(棒人間などと呼ばれます)のような形で表現する技術。
簡単にいうと、描きたいポーズの画像を読み込ませて「このポーズで描いてほしい」という指示が出せるようになります。
プロンプトだけでは描きにくいポーズを、元画像と同じようなポーズ・構図で画像生成することができます。
今回はスマホで使える画像生成ツール、TensorART の Control Net の OpenPose を利用して画像生成する方法を解説しています。
TensorART では、理屈抜きで OpenPose がカンタンに使えます。Stable Diffusion Web UIで Control Net の使用に挫折してしまった方にも是非、使ってほしいツールです。TensorART 使い方で基本操作を解説しています。
スポンサーリンク【OpenPose の使い方】
TensorART での Control Net「OpenPose」の使用例を見ながら説明していきますね。
まずは、この海辺を歩く女性の画像のポーズと同じようなポーズで、イラスト画像を生成してみたいと思います。
※画像は自分で生成したもの。
1.Text2Img タブにして、モデルを選択したら、「Control Net を追加」をタップします。
2.「OpenPose」の「使用する」をタップしてください。
3.するとこのような画面になるので、前処理器(プリプロセッサー)をタップします。
4.OpenPose の前処理器には、いくつか種類があるので目的にあったものを選択します。
今回は人物のポーズだけを採用したいので、基本となる前処理器「OpenPose」を選択します。
5.タブが「画像の前処理」になっていること、前処理器が「OpenPose」になっていることを確認したら、
アップロードエリアをタップして、元画像となる「海辺を歩く女性の画像」をアップロードします。※PCならドラッグ&ドロップでOK
6.画像をアップロードすると、描かれている人物のポーズを元に「棒人間」が作られます。
事前処理が終わったので「確認」をタップします。
7.OpenPose の強度は「1」でやってみます。上手くいかない場合は必要に応じて少しずつ調整してみてください。
今回は、例としてプロンプト欄に「花壇のある公園にいるブロンドヘアの女の子」みたいなプロンプトを入れて生成します。「歩く」「全身ショット」などのプロンプトは入れていません。
◆プロンプト
best quality, masterpiece,best quality, masterpiece, Ultra detailed, insanely detailed, beautiful,1girl,Blonde, half-up, straight hair, long hair, blue blouse, belt-set skirt, black knee-high boots, park with flowerbeds, lovely smile,
◆ネガティブプロンプト
EasyNegative,low quality,worst quality,out of focus,nsfw, text, watermark, letters, numbers,
8.各設定は以下の通りで一度「生成」してみましょう。
9.同じようなポーズ・構図でイラストができました。
元画像は右手が隠れて見えないため、生成画像では補完されていますね。
10.シード値をコピペして、高画質化とADetailerを使って完成。
11.元画像と比べてみると、脚の位置などポーズは同じでまったく違う画像が生成できました。
OpenPose を使えば自分が描きたいポーズで画像生成できますね。
12.ちなみに OpenPose の事前処理段階では「参考画像」が利用できるらしいのですが、私の環境だと使うとなぜか「例外発生」になってしまいます。
なので解説はできませんが、参考画像が使える方はお試しで使ってみるのもよいと思います。
【手や顔も認識する OpenPose full の使い方】
OpenPose には種類があり、ポーズだけではなく「顔」と「手」も棒人間にしてくれる「OpenPose full」などがあります。
手、指の位置も元画像を参照したい場合にはこちらの「OpenPose full」が使い勝手よいです。ただ、顔の表情はなんとも言えないので普通にプロンプト入力で描いたほうがいいかも。
また、元画像はイラストより、写真のほうがしっかり事前処理してくれるみたいです。顔の表情など細かい部分を指定するので写真、またはリアルな画像のほうがよいのでしょう。
1.Control Net で OpenPose を選択したら、前処理器で「OpenPose full」を選択します。
基本的に操作方法は「OpenPose」と同じです。
2.元画像をアップロードして棒人間を作成、「確認」をタップします。※両手を挙げているリアル系画像を元画像として使っています。
3.プロンプト欄に以下のプロンプト(遊園地にいる女性〜)を入力して「生成」してみます。
◆プロンプト
best quality, masterpiece,best quality, masterpiece, Ultra detailed, insanely detailed, beautiful,1girl,Black hair, long hair, straight hair, bangs, white shirt with a collar, skinny denim, necklace, lovely smile, amusement park,
◆ネガティブプロンプト
EasyNegative,low quality,worst quality,out of focus,nsfw, text, watermark, letters, numbers,
4.手や指の形は元画像と比べて、同じような画像ができあがりました。
※表情はプロンプトで「lovely smile」を入れています。
手や指にこだわる画像なら「OpenPose full」のほうがよいかもです。
右手の指は完璧にそのまんま!
【TensorART について】
TensorART(テンソルアート)は、Stable Diffusion など画像生成AIツールが無料で利用できる画像生成サービスです。
スマホで使えるのが嬉しいポイント!
Control Net、OpenPose を使う前に、TensorART の基本的な使い方を覚えておくと、よりスムーズに使うことができるのでおすすめですよ。
【まとめ】
今回は、TensorART で Control Net の OpenPose の使い方を解説しました。
元画像さえあれば、思い通りのポーズが描ける「OpenPose」は Control Net の中でも使用頻度が高いであろうツールです。
元画像がない場合は、自撮りの写真(アップロードするので顔は加工した方がいいかも)や、自分で描いたイラストでもOK
CLIP STUDIO PAINT の3Dデッサン人形などが使える方はそちらも OpenPose で使えるので、表現の自由度がグンとアップするかと思います。
↓こういうやつ。
※体形ではなく骨格とバランスを意識して使います。プロンプトでデザインを補助していきましょう。
どの方法・使い方でも、ベースとなる骨格(棒人間)に肉付けするプロンプト入力に慣れることで OpenPose を使いこなすことができるでしょう。
この記事が参考になったら嬉しいです。最後までお読みくださりありがとうございました。
(σ・∀・)σ
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