リフレッシュレートとは「ディスプレイが1秒間に画面表示をどれだけ書き換えるかを表す値」のことです。
値とは具体的に「回数」のことになり、単位は「Hz(ヘルツ)」となります。
簡単にいうと、リフレッシュレートの数値が高いほど理論上、映像の動きがなめらかになります(ただし、対応コンテンツによる)。
性能の向上からか、スマホ用語としても使われるようになりましたね。今回はスマホのリフレッシュレートとその設定について説明していきます。
また、「リフレッシュレートとフレームレートの違い」についても解説します。リフレッシュレートの数値を設定する際に必要な情報なのでチェックしてみてくださいね!
スポンサーリンク【スマホではリフレッシュレートの設定はどうするべき?】
リフレッシュレートはディスプレイが1秒間に画面表示をどれだけ書き換えるかを表す値なので、
例えば、リフレッシュレートが 60Hz の場合はディスプレイが1秒間に60回、新しい画像の書き換えを行います。
1秒間に60回、画像が更新されるので動いて見えるわけです。120Hz なら 120回です。
リフレッシュレートの数値が高いと「映像がなめらかに動く」「残像が残りにくくなる」「ちらつきを抑えられる」などの効果が期待できます。
ハイエンドモデルのスマホなどでは 120Hz 以上で設定できる機種もあります。
具体的に効果が体感できると思われるのがブラウザでのウェブサイトのスクロール時でしょう。
60Hz と 120Hz を比べた場合、画面を「ゆっくりスクロール」すると、120Hz のほうが文字の残像が残りにくく、確かになめらかに動かせています。
↓リフレッシュレートの数値を変更できる場合、例として下の文字を見ながら上下にゆっくりスクロールを繰り返してみてください。
《リフレッシュレート》
高速スクロールではわかりません。ゆっくりスクロールやスワイプしてみると文字の残像の違いに気が付けるかと思います。高リフレッシュレートに設定すると動きがなめらかになります。
ただし、現状ではスマホでリフレッシュレートを 120Hz 以上に上げる恩恵は少ないと思われます。※2024年1月 時点
これには個人的な意見も含まれますが、スマホで見る映像は 60Hz でも十分すぎるほど綺麗でなめらかに映し出されます。
映像がなめらかに動くと聞いて思いつくのが「動画」や「ゲーム」かと思いますが、リフレッシュレート 120Hz 以上に対応しているコンテンツやサービスは現状、まだまだ少ないのです。
あとで説明しますがリフレッシュレートとは異なる「フレームレート」というものも関係してきます。
一部の リアル描写系のFPSゲームであれば 120Hz にも対応しているかもしれませんが、そもそもリフレッシュレート「120Hz 以上が必要な世界」は、ゲーミングPCで FPSや格闘ゲームをプレイする際に利用される領域です。
通常のスマホでは使える(ゲームで勝負できる)かは難しい判断になるのではないかと思います。最近では放熱ファンが付いたゲーミングスマホも登場してきていますが、今はまだゲーミングPCにスマホでは勝てないという結論になってしまうのです。
とはいえ、設定で「リフレッシュレートを上げられるなら試してみたい!」と考える気持ちも解ります。60Hz で十分とは言いましたが体験しておくのはよいことだと思います。
今後は、「画面スクロールのときだけなめらか」だけじゃなく、対応コンテンツも増え、端末性能も上がるでしょうから、おそらく高リフレッシュレートが当たり前のスマホが主流になってくるのはないかと思います。
ただし、注意点として、リフレッシュレートの数値の高くすると、その分、消費電力がかかるためバッテリーの減りは早くなる(劣化も早まる)ため、必要に感じない方は無理に高リフレッシュレートを使い続けないほうがよいでしょう。
ちなみに筆者は「高リフレッシュレートに目が慣れてしまうのを防ぐため」、通常の 60Hz に戻して使っています。目が贅沢になりすぎちゃうと困るので今は様子を見ています!(;´∀`A“
【リフレッシュレートの設定方法】
機種によりますが、リフレッシュレートの数値を設定できるスマホもあります。今回は例として Xperia 1 V のリフレッシュレート設定の手順を紹介します。※機種により手順や名称が異なる場合があります。予めご了承お願い致します。
1.「設定」アプリから「画面表示」をタップします。
2.「低残像設定」をタップします。
3.「低残像設定の使用」の横のボタンをタップして「ON状態」にします。
4.これで「リフレッシュレート 120Hz」になりました。
リフレッシュレートの設定は、数値が高いと通常よりバッテリー消費が激しくなりますので、その点は注意しましょう。
【リフレッシュレートとフレームレートの違いは?】
さて、リフレッシュレートと共によく聞く言葉に「フレームレート」というものがあります。スマホでゲームを遊ぶ方なら耳にする機会も多いかと思います。
フレームレートは「fps」で記載され、「1秒間に表示される画像(フレーム)数」のことを指します。60fpsであれば 1秒間に60フレーム(60コマ)となります。
「ん?リフレッシュレートと何が違うの?」と思いますよね?
フレームレートが「出力機器が送れる情報」だとすると、リフレッシュレートは「ディスプレイが表示できる情報」になります。すごく似ていますが、まずは、
情報を「生成して送る側」と
「画面に映し出す側」の違い
と理解しておくとわかりやすいです。
フレームレートが高ければ、よりなめらかな映像が映し出せる点はリフレッシュレートと同じですが、フレームレートの数値は出力機器の性能に強く依存します。また、当然フレームレートの数値が高いとデータ容量は大きくなります。
そして、重要なのがディズプレイ側でリフレッシュレートを高く設定していても、コンテンツ側のフレームレートを超える映像は表示できないということです。
例えば、Youtubeの動画は最高設定でも 60fps(2024/1時点)なので、スマホ側でリフレッシュレート 120Hz に設定していてもディスプレイでは 60Hz の映像として映ります。
ゲームで言えば「崩壊スターレイル」「勝利の女神 NIKKE」なども最高フレームレートは「60fps」となっています。
アニメ調キャラのターン制コマンドバトルとはいえ、超絶グラフィックゲームとして有名な崩壊スターレイルでさえ、60fpsです。
さらに、勝利の女神 NIKKE では60fpsだと端末によっては動作が重くなり、30fpsに落とさなければならないケースがあります。30fpsにするとdpsが落ちるため端末によるダメージスコアの差が問題となり運営は今も対策案を検討中とのこと。2024/1 時点
意図的に低フレームレートに抑えているなどコンテンツ側の理由もあるでしょうが、コンテンツ自体や、端末のスペックがまだ高リフレッシュレートに追いついていない場面が多いため、リフレッシュレートの数値を設定する際は、利用したい「コンテンツのフレームレートも確認」する必要があります。
【まとめ】
今回はリフレッシュレートについて説明しました。画面の動きがなめらかになる設定です。
また、リフレッシュレートの数値を設定する上で、重要とされるフレームレートについても解説しました。なるべくわかりやすく説明したつもりですが、いかがだったでしょうか?
リフレッシュレートについては現状、スマホ性能とコンテンツにあと少し進化してもらう必要があるかな?といった印象を受けます。
しかし、今後は徐々に高リフレッシュレートの「高機能スマホ」と「それに対応した映像コンテンツ」が増えていくのではないかと筆者も期待しております。
この記事が参考になれば幸いです。
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