NFCとは?FeliCa との違いについても解説
【NFCをカンタンに説明】
今回は NFC について。そして FeliCa との違いについても説明していきます。
NFC(エヌエフシー)とは Near Field Communication の略で、
近距離無線通信の規格のひとつです。
範囲は「10cm」程度と本当に近距離での通信が可能な非接触型の無線通信です。「かざして通信」とも言われています。
Android スマートフォン/タブレット端末で出来るNFCの主な機能を紹介していきます。
・NFCの設定方法
【NFC ができること】
【ご注意】:「できること」に解説が必要な機能もあります。詳細は各項目内容をお読みください。
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◆NFCができること その1 無線周辺機器との接続のための認証
近距離のみの通信。そして通信データ量も少なくて済むので他の無線機器との接続のための認証のために使われます。
例えばスマートフォンとWi-Fi機器やBluetooth機器とを無線接続する際に必要な認証を行うために通信を行います。
予め、NFCに対応している機器の情報(パスワード等)をスマートフォンに読み込ませておくことで、パスワード入力などの必要なく認証作業を行えるため簡単に無線接続が行えます。
認証の例としては「Wi-Fiルーターとの接続」などがあります。
また、スマートフォンと相性がよく普及しつつある「Bluetooth対応機器(スピーカー、イヤフォン等)」でもNFCを使った接続認証(パスワード不要で認証できる)ができる製品が増えています。
例えば、Wi-Fiは通信距離がそれなりに長いので、Wi-Fiルーターとデバイスを接続する際にはSSIDとパスワードの入力が必要です。しっかりとパスワードを入力しなければならないので面倒に感じる方も多いでしょう。しかし NFC の機能を使うと簡単で安全に接続することが可能になります。
↓これはWi-Fiルーターとスマホを接続するための「NFCタグ」というものです。最近はあまり見ませんが、Wi-Fiルーターに同梱されているシール状の「NFCタグ」でスマホとNFC通信が可能です。
タグにはWi-Fiルーターと接続するためのSSIDやパスワードが書き込まれており、まず NFC通信でスマートフォンで読み取ります。
難しい知識は不要です。Wi-Fi接続時にはスマートフォンがNFCタグから読み取った情報を元に自動で認証してくれます。筆者も実際に認証と接続をしてみましたがあまりに簡単なので驚きました。近距離で認証のみに使われる通信なので安全な接続とも言えます(※ただしタグには情報が書き込まれているのできちんと保管してくださいね)。
このように近距離無線通信で必要な情報のやり取りができるのがNFCの特徴です。
通常、Wi-Fiルーターや無線周辺機器はパスワード入力が必須で「面倒でわかりにくい」ものです。しかし「認証」のみ、NFCで行うことで難しい操作や面倒なパスワード入力を無くし、無線周辺機器と接続できるようになっています。
◆NFCができること その2 各種支払い
専用の読み取り機との近距離無線通信で支払いができるおサイフケータイにもNFCの技術が利用されています。
スマホをかざすだけで電子決済可能なおなじみの便利機能。NFCと聞いて真っ先に思い出すのはこの機能ではないでしょうか。
しかし、NFC通信規格のはずのおサイフケータイですが実際に使われているのは「FeliCa(フェリカ)」です。
Edy(エディ)やSuica(スイカ)など電子マネー/交通系ICカードの支払い時には FeliCaチップが通信を行っています。
「え?どういうこと?」と不思議に思いますよね。ちょっと説明を加えましょう。
《NFC と FeliCa の違い》
実は FeliCa は「NFC規格の中のひとつ」でソニーの独自規格なのです。
しかしNFCの機能だけではおサイフケータイ等の決済はできません。
日本ではおサイフケータイやSuicaなど交通系ICカードの主流が FeliCaベース となっているため、2018年4月時点では NFCチップのみ搭載のスマートフォンではFeliCaベースの電子決済ができないのです。
なので現在、移行段階として「NFCとFeliCaの両方を搭載」から「完全にNFCへ移行」の最中となっているようです。
※情報は2018年4月時点のものです。
◆NFCができること その3 端末同士のデータ通信
2022/12/1 追記:現在はAndroid ビームの機能は廃止されています。一応、情報として残しておきますが今後、様子をみて削除するかもしれません。
Android スマートフォン独自の機能で Android ビームというものがあり、NFCによる端末同士の無線データ通信ができます。※Android ビームに関する記事内容は Android4.0 から Android 9 までのAndroid端末での情報となります。
目の前にいる相手に連絡先を渡したい時や、写真数枚を仲間と直接シェアしたい時に役立つ「NFCを使った通信」です。SNSやオンラインストレージが流行っている現在、あまり使う機会がないかもしれませんが、ガラケー時代の「赤外線通信」と似た感覚で使える通信機能です。
2022/12/1 追記:現在はAndroid ビームの機能は廃止されています。リンク先の記事は、情報として残しておきますが今後、様子をみて削除するかもしれません。
⇒ Android ビームの使い方はコチラ
※Android 4.1以降はファイル転送時にBluetoothを用い通信速度が上がりました。しかしAndroid 4.0と4.1以降では規格が異なってしまうため Android ビームのNFC通信はできません。
追記:現在はAndroid ビームの機能は廃止されていて、代わりに「ニアバイシェア」というBluetoothとWi-Fiを使った通信機能がAndroid 端末には備わっています。
【関連記事】
・NFCの設定方法
・おサイフケータイとは
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